リカちゃん誕生40周年! 記念イベント『リカちゃん展』

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あのリカちゃんが生誕40周年!
ということで開催されている記念イベント、「リカちゃん展 in TOKYO」に行ってみた。池袋サンシャインシティの会場は、主に3つのゾーンから成る。

まずは「リカちゃんワールドツアー/展示ゾーン」。2007年4月から始まるリカちゃん新シリーズ「Liccaワールドツアー」の商品がズラっと展示されている。


次に「リカちゃんタウン/アトラクションゾーン」。リカちゃんと同じデザインのドレスを着て写真を撮れるフォトスタジオや、リカちゃんのドレスを釣りざおで釣り上げるアトラクションなどがある。また、歴代の人形や広告などでリカちゃん人形40年の歩みが紹介されているコーナーも。そして最後は「ショッピングゾーン」。リカちゃんとリカちゃん関連商品の買い物を、心ゆくまで楽しめる。 

当たり前だが、どこを見てもリカちゃんリカちゃん...よくもまぁ、たった一人の「リカちゃん」というキャラクターをここまで膨らませられるものだなあ、と感心してしまう。

この広くて深いリカちゃんワールドには長い歴史がある。 1967年に誕生したリカちゃんは、タカラトミーを代表するオリジナル商品。累計で約5,300万体を販売し、着せ替え人形の代名詞ともいえる存在。リカちゃんと並び称される着せ替え人形といえば、アメリカ・マテル社が発売したバービーがあるが、リカちゃん登場からわずか2年後の1969年には、リカちゃんの国内での売り上げがバービーのそれを抜いている。その後、両者は激しいデッドヒート(?)ともいえる販売競争を繰り広げたようだが、結局、日本で着せ替え人形としての確固たる地位を築いていったのはリカちゃんだった。 

ちなみにリカちゃんは、数度にわたり表情や髪型、体型などが改変されており、現在のリカちゃんは4代目。このイベントではそうしたリカちゃんの変遷も手に取るように分かる。1993年には福島県に外見がお城の生産工場「リカちゃんキャッスル」も開館している。 

しかし、そんなリカちゃんもここ数年の売上はピーク時の半分以下と、やや低調に推移しているようだ。時あたかも少子化の時代だけに致し方ないとも思われるが、リカちゃんというキャラクターにもう一花も二花も咲かせたいタカラトミーが、生誕40周年に発表した新シリーズが前述の「Liccaワールドツアー」だ。展示コーナーでは、世界を旅するリカちゃんの洗練されたイメージが際立つ。 
パリの社交界にデビューするリカちゃん、ミラノでバイオリンを弾くリカちゃん、ルーブル美術館でアートに触れるリカちゃん...どのリカちゃんも、「あなた本当に小学5年生ですか?」と疑いたくなるほどオシャレで洗練されている。子供相手だからと手を抜いていないので、お母さん達も楽しんで鑑賞していた。 

また、この展示コーナーで特徴的なのが、楽しみながら「学べる」様々な仕掛け。会場を案内してくれた(株)ムービックプロモートサービスの池田さん曰く、今回の「Liccaワールドツアー」の重要なコンセプトのひとつは「知育」だそうだ。リカちゃんの一日を物語風に紹介したコーナーでは、「あいさつの仕方」や「テーブルマナー」などをリカちゃんと一緒に学ぶことができる。ルーブル美術館のコーナーでは、「モナリザ」をはじめとする世界の名画を鑑賞することができる。ちなみに、ここでモナリザの格好をして額の中で微笑んでいるのは、もちろんリカちゃん。そして絵のすぐ隣には、同じ衣装で同じポーズをした「リカちゃん人形」が。「名画3D版」とでも言うべきか。この名画版リカちゃん人形もかなり精巧に作られており、「子供さんより、むしろお母さん達の方が真剣に見られています」と池田さん。

 来場客で、一番多いのはやはり家族連れだった。若いお父さんお母さんと小さい娘さん(+息子さん)というのが主流だが、若いカップルや一人で来ている10代後半の女性も居た。そして3世代もちらほら。おばあちゃん、お母さん、小さな娘さん、と女性だけで楽しそうだった。池田さんが「一番人気です」と教えてくれたドレス試着と写真撮影ができる「リカちゃんスタジオ」には長蛇の列ができ、幸せなファミリーの華やいだ空気に満ちていた。

 一方、会場の片隅に設けられた「休憩コーナー」には、疲れきったお父さん達とちょっと退屈そうな息子くん達の姿が。本当は、隣の会場で開催されている「プラレール博」に行きたいのかもしれない。 会場入り口やインフォメーションカウンター、そして各アトラクションで来場客のお世話をしてくれるスタッフは、皆、ピンクのリカちゃんTシャツを着たお姉さん。まさに女の子の女の子による女の子のためのイベントだった。 

30年前にリカちゃんで遊んでいた女の子は今や、若い母親となった。当時、自分に夢を見せてくれた「素敵なリカちゃん」が、今も変わらず「素敵なまま」で居てくれている。そんな、40年間変わらず素敵なリカちゃんを自分の娘に勧めたくなるのも当然だろう。 それもひとえに、リカちゃんが驚くほど貪欲に時代の流れをファッションに、体型に、髪型に、表情にと反映してきたからだ。これが、生身のアイドルとは決定的に違う、歳をとらないキャラクターゆえの強みだろう。30年前と同じリカで登場されたら、懐かしさは抱いても好感や憧れは抱けない。リカちゃんは確かに、世代を超越したアイドルだといえるだろう。 

時代と共に変わり続けているリカちゃんは、いつでも「女の子のあこがれ」。

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