日本を代表する大企業のビルがそびえ立つ、品川駅・港南口。週末、閑散としているはずのオフィス街に、なぜか人だかりが...
日曜の午後だというのに、およそ30メートルも続く行列を発見!しかも・・・!行列の先には、"謎の生命体"が!その名は、モ、"モウ太"!?
一体何が起きているのか?
実は東京中央卸売市場食肉市場が1年に1度だけ一般開放日を設け、銘柄肉の販売や試食(もちろん無料!)、さらに各種イベントを設けたお祭を行っているのだ。迫力の和太鼓に、スパリゾートハワイアンズからやってきた本格フラダンス。
さらに懐かしの縁日や、世界の屋台が勢ぞろい!買う楽しみに見る楽しみ、そしてもちろん食べる楽しみまで、盛りだくさん。丸一日楽しめる知る人ぞ知る催しなのだ。
イベントでは肉を特産品とする各都道府県が、年ごとに担当を持ちまわって食材を提供。2007年は福島県がその地域色を生かした食肉祭りを開催した。福島牛は、風味豊かでまろやかな味わい色鮮やかな良質の霜降り肉が自慢。
さらに、"あぶくま煌牛"や"麓山高原豚"など福島産の有名なお肉が勢ぞろいしていた。
訪れた人々をみると、近隣の主婦や家族連れが多いかと思いきや、意外にも、手土産の調達に立ち寄った出張帰りのサラリーマンやカップルの姿などもちらほらと見受けられ、年齢層も思いのほか幅広かったように思われる。
さらに会場の奥には"食べる"・"買う"に続いて、"学ぶ"コーナーも。食肉についてのクイズ大会や、「お肉の情報館」なるものまであり、生産から解体、流通、歴史など、食肉にまつわる様々な知識を手軽に学ぶことが出来る。
中でも驚いたのはBSE検査の体験コーナー。検査官の方の指導のもと、模型を使って牛の脊髄をとりだし、検査をする行程を疑似体験することができる。これによって、出荷前にどれだけ厳密な検査が行われていたかが分かり、お肉の安全性を実感することができた。
BSEや様々な食品偽装事件、また最近では中国製ギョーザの中毒事件など、食をめぐる問題や事件が後を絶たない。実際に私たちの口に直接入るものだけに、マスコミの報道姿勢も敏感で、ややもすると過熱しがちでもある。もちろん、偽装や危険性を正しく伝えることの重要性は疑いのないところである。ただ一方で、インタビューに応じてくれた焼き鳥店のご主人もおっしゃっていたように、その業種に関連している真面目に働いている人まで、ひとまとめに白い目で見られてしまうという現実もある。
報道の難しさとともに、報道を受け取る側の消費者も、何が問題で、何が問題でないのかを見極める目や知識を意識的に持ち、さらにその能力を磨いていくことの重要性を改めて考えさせられた一日だった。
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